漫画と映画とアイドルと…

ただひたすらにひとりごと

ももクロちゃんと未知との遭遇

あれは私がももクロファンになって1〜2年ほど経った頃。

ももクロが2枚のアルバムを同時発売し、それにともなう全国ドームツアーを行うという一大イベントを敢行していた年。

そのアルバムの発売前である2016年1月29日になんとももクロちゃんが大阪でラジオの公開収録をする。というビッグニュースが飛び込んできた。

その日ももクロちゃん達は、FM OSAKAのお昼の番組「なんMEGA!」にゲスト出演しており、その放送中に「今晩ある場所で同番組の公開収録をしま〜す」という告知が番組中に発表されるというゲリラ的な展開に。

「これか!これがももクロの面白さか!」と「普段そんなに聴かないラジオをチェックして良かった〜」の気持ちが入り乱れつつ「これは行かねばなるまい」とテンションが上がりFM OSAKAのスタジオがある難波の湊町へ。雨降る中、軽トラを走らせた。

「雨降ってるしそんなに人来ないんじゃないの」「もしかしたら超近くで見れるかも」とナメた期待で現場に着くと、すでに結構な数のファン達がいた(開始1時間前ぐらいだったかな)

今その件をググると「会場にはおよそ3000人のファンが集まり」とか書かれているが、あんな狭い場所に3000人とはちょっと盛り過ぎじゃないか?湊町リバープレイスという施設の屋外広場みたいな場所なんだが、あそこに3000人もの人が立てるとはとてもとても。まぁその辺の事情はどっちでもいいんだけど。

とにかく1月の雨の中寒い上に、当日のお昼に発表された告知でこんなにファンが集まるのか。とあらためてももクロの人気に驚いた。


私が陣取ったのは最前列には程遠い、ステージから10メートルほど離れた向かって右側の方。(その時は「遠い」と思ったが今にして思えばめちゃくちゃ近い場所。メンバーの立ち位置からだとしおりんや高城がより良く見える場所ですね。逆に有安は遠い…本人も小さいし。みたいな陣地だった)

周りには私と同年代ぐらいのオッサンからお姉さま方に女子高生や若者達まで様々な、まさに老若男女が詰めかけていた。

雨は止むこともなくしかも結構強く降っていて、待ってる間も寒かった。収録が始まると傘も禁止なので大変だったのだが、この雨がのちに感動を呼ぶ事になる。


そして公開収録開始。いよいよ!待ちに待ったももクロちゃんの登場!!うわ〜。

目の前にあのももクロちゃん達がいる!かわいい!!!まぶしい!!!うわ〜。

収録の内容はというと…よくある大阪あるあるクイズ〜みたいなクイズをももクロちゃんに答えてもらって、その罰ゲームに吉本新喜劇のギャグを披露してもらうという…まぁベタというか可もなく不可もなくというか…大変ほほ笑ましい企画だったのだが。

そしてももクロちゃん達は台本もないのかほんとに自由奔放でいつもの通りグダグダだったのでまるでTVを見ている感覚になった(要するにももクロchanのような)


楽しかった公開収録も終わりに近づき、「いや〜楽しかったな〜」と思う中ももクロちゃん達から提案が上がる。

「もうお別れなのは寂しいので、せっかくなので何か曲を歌わせてもらいたいと思います」

ええ!!ホントに!!??

これたしか夏菜子ちゃんが言ったんだと思うんだけど記憶は曖昧だ。(なので一言一句正確なわけではない。けど夏菜子ちゃんの声で上のセリフは完全に再生できる)


雨は一向に止まず風も強かった。

ももクロちゃん達も半袖ミニスカの衣装(1月29日よ?!)で超寒そうなのに。当時のイベントの写真がぼんやりしてるのは強い雨とイベントの照明の熱さでステージのテント周辺が曇っているためだ。

お約束の中央にメンバーが集まってゴニョゴニョ相談する。そして歌うことにしたのが「キミノアト」というももクロにして珍しいバラード曲だった。

しかもこの「歌を披露する」というのはイベントの予定になかったらしく、なんと音源もなくアカペラで歌ってくれるという。

当然あの切ない前奏も無いためメンバー全員でタイミングをはかるために無言でリズムを取るももクロちゃん。その瞬間会場がものすごく静かになる。

そして始まる夏菜子ちゃんの「旅だつために、無理に隠した、君への想いが胸をたたく(夏菜子ちゃんの歌声!)〜アイラビュー」からの「降り出す雨のその下で、初めて出会った気持ちは」と有安の歌声!有安ぅ!

そしてあーりんしおりんと続き(歌詞全部1人ひとり書きたいんだが収拾つかなくなるので泣く泣く断念する。しおりんの歌声が脳内で響く)

そしてサビである「君の君らしい、笑顔でした〜」とユニゾンになるわけだが、雨の中この曲を、しかもアカペラで歌われるなんて心に刺さらないわけがない!!これがスゲエ感動した!!!まさに降り出す雨(まぁずーっと降ってるけど)のその下で歌ってくれてるんだから!!

1曲披露してくれるという突然決まったこのサプライズ。当然我々ファンはこのサビで終わる(いわゆる歌詞1番まで)と誰もが思い、歓声と拍手が起こったのは言うまでもない。

そして拍手と歓声が徐々におさまったその時!!

「季節は過ぎてしまうのに、心に吹く風は同じ」しおりんが!!歌い出したのだ!!「うおおぉぉ」どよめく会場!!

(この曲CDで聴くとしおりんは終始鼻詰まり気味の声で超かわいいのである。話がそれた)

いったいどこまで歌ってくれるんだ?!?

とその場にいたファン全員が思ったはず。(今よく考えたら1番で終わっちゃうと高城のパートがないな)

サビの「アイラビュー」のたびに歓声と拍手が起こったんだが、それでも止まらないももクロちゃん夏菜子の「発車のベルが〜」とエモい歌声でまだ終わらないぞ!と告げる。

こんなのどうしたって盛り上がらないわけがない。寒さなんて吹っ飛んだ。結果最後まで歌ってくれたももクロちゃん達なのであった。感動の嵐。ファンみんなの拍手が鳴り止まなかった。


いや〜…これはものすご過ぎるでしょう。

急遽決めた一曲まるまるアカペラ披露にこの選曲。今にして思えばどこまでがスタッフの指導(まぁkwkm氏のことだが)で決まった事なのかわかんないんだけど、その提案に賛同してやってのける。ももクロってそれが全部、結果本人達の意思でやってるところがすごいんだな。大人(てか上司)の思惑を乗り越えるところというか。


なんにせよこの初のももクロちゃんリアル体験は私の心にめちゃくちゃ刺さった。

こんなの感動するでしょう。

あ〜だからももクロはこんなに人気があるのか。応援したくなるのか。とめちゃくちゃ納得した。

そしてももクロのはちゃめちゃな楽曲に惹かれてて、正直正当なバラード曲である「キミノアト」など全く気にしてなかった私は、この件でこの曲も最も重要な曲の1つになったのであったのである。

湊町リバープレイスと京セラドームは私にとってももクロちゃんとの聖地になった。



補足

各メンバーの呼称について。

有安と高城が名字呼び捨てなのは決して差別ではない。「事務所に推され隊」は大好きだ。ももクロBOTのソフトも当然持ってる。有安と高城の関係は萌えに燃えた。「さっぱりパトロール」はこってり側が強過ぎたなぁ。

呼び方としては順番に百田はリーダーか夏菜子ちゃんか夏菜子。玉井はしおりんか玉ちゃん。佐々木はあーりん一択かな。高城は高城。たまにれにちゃん。有安は有安が1番しっくりくる。ももか。とは思った事ないな。

「ありやす」って響きがもうすでにかわいいじゃないの。そんな感じ。